写真家・馬場道浩ならではの熊本城の楽しみ方

熊本市からのお知らせ 熊本市のおススメスポット MAISON DE KUMAMOTO City

熊本城は2016年4月の熊本地震で大きな被害を受けました。それ以降、写真家・馬場道浩は毎年のように熊本を訪れ復興のシンボルとしての熊本城を撮り続け、2019年には写真集「熊本城写真集 K.J. 2016▶2019 KUMAMOTO-JO」(玄光社)を刊行しました。そして今回、2022年の3月に熊本城を再び訪れた馬場氏の撮影に同行し、熊本城の魅力からおすすめの見学ルートなど彼ならではの熊本城の楽しみ方を教えてもらいました。

 

「今回の熊本城の撮影は日没後の僅かなマジックタイムを狙うと決めているんだ」と馬場さん。そんな馬場さんが真っ先に向かったのは「桜の馬場 城彩苑」。その理由はズバリ「買い食いしての腹ごしらえ」です(笑)。まずはこれを食べなきゃと買ってくれたのは「オランダ揚げ」なる聞き馴染みのない食べもの。白身魚のすり身に細かく刻んだ玉ねぎを練り込んで揚げたもので熱々がとてもおいしかったです。ちなみに城彩苑では「熊本城おもてなし武将隊」のステージも定期的に行われているのでこちらもチェックしてみてください。馬場さんは彼らのポスターの撮影もしており、熊本城はもちろん江津湖や植木温泉など熊本市内のいろいろな場所に武将隊が現れるシーンを切り取っています。城彩苑にも全パターンのポスターが掲示されていますのでぜひ探してみてください。

腹ごしらえを終えたら城内に入っていきましょう。南口券売所から入城して階段を上がるとそこからの見学路はさながら天空回廊のようで、被災前の見学路にはなかった高い視座で城内のいろいろな場所を撮影ができます。「この天空回廊はカメラマンにとってありがたい。いまだ修復中の数寄屋丸二階御広間の石垣、加藤家と細川家の違いで有名な二様の石垣もここからだと圧倒的で目を奪われますし、遠目からみた天守閣も美しいです」と馬場さん。その後も何度も立ち止まりながら撮影を続けました。

本丸に着くころ、徐々に日没が近づいてきて空が茜色に染まってきました。その間も正面からだけでなく、裏手にあたる西側の宇土櫓の方と何度も行き来して位置を変えながら撮影しましたが、待ちに待った日没後のマジックタイムはやはり正面の本丸側でした。熊本城を左右対称のシンメトリーに撮影できる位置に陣取り幾度となくシャッターを切りました。「熊本城はシンメトリーが本当に美しい。撮影していても惚れ惚れします。今日は空の色と対比させるようにシルエットで撮ってみたのですが、さらにシンメトリーが強調されていつもに増して力強い熊本城を撮影することができました」と馬場さん。その写真が、冒頭の写真です!

【写真家・馬場道浩の熊本城を楽しむTips】

 

城彩苑で腹ごしらえおすすめは・・・

もっとも市街地側に近く、観光案内所や休憩スペースなど、いろいろなお店が集まる城彩苑で買い食いをしてお腹を満たしてからがお決まりのパターン。おすすめは熱々の「オランダ揚げ」ですよ!

http://www.sakuranobaba-johsaien.jp/

 

眺めのいい天空回廊は撮影スポットたくさん

南口券売所の階段を昇ると被災後に設置された見学路。以前は地上を歩いて天守閣に進んでいったのですが、眺めのいい回廊なのでところどころに撮影スポットがあってカメラマンには嬉しい限りです!

 

 

熊本城の井戸を撮るには・・・

天守閣の広場にある井戸。肉眼では暗くてなにも見えないのですが、スマートフォンで撮ると井戸の奥までくっきり。まだ水があるのですよ。金網の上に置いてズーム撮影してみてください!

 

 

 

写真家・馬場道浩(ばば みちはる)

1959年大阪生まれ。日本大学藝術学部写真学科卒。凸版印刷(株)写真部勤務を経て1990年に独立。「週刊朝日」の表紙など主に広告、出版の分野で幅広いジャンルの仕事をする。2014年から熊本市の観光ポスターやパンフレットを撮影、2019年、震災前〜震災後に熊本城天守閣が復興するまでを記録した「熊本城写真集K.J.」(玄光社)を出版。2021年に緊急事態宣言前に熊本市に贈った「籠城じゃ。」ポスターが話題となる。日本広告写真家協会会員。

 

 

 

 

>>トップに戻る