メゾンドツユキ・シェフたちの熊本市・天草、おいしい旅

熊本市からのお知らせ 熊本市のおススメスポット MAISON DE KUMAMOTO City

 

 

 

 

2021年9月から7ヶ月間、熊本の食材だけで一日だけのレストランを営業しました。場所は東京・神楽坂、かつては花街、今も芸者さんの歩く街のMAISON DE TSUYUKI(メゾンドツユキ)です。ここで毎月一日だけ「MAISON DE KUMAMOTO City」というのれんと行灯を出しお客様をお迎えしました。開催日の前日は熊本から食材が届きました。ある時は馬肉、ある時はあか牛、ある時は天草大王、魚もハモや太刀魚、野菜や果物も豊富で、届いた瞬間、何度もスタッフの驚きの声があがりました。東京は日本中の食材が集まります。ですから知っているつもりだったわけですが、いやいや、これは大いに反省。毎月が未知との遭遇でした。びっくりランキングを付けるとしたら1位は太刀魚!1mぐらいあり、3人がかりでさばくのに大汗をかきました。2位は大長ナス。長いものは40cm以上!3位は湯島大根、これも大きくて甘くておいしい。とにかく毎回、感動の連続でした。今回は、そんな熊本の生産者さんと会う旅です。報告をはじめましょう!

 

 

 

 

 

リンク http://tsuyuki.tokyo/

 

今回訪ねた食材は、熊本市北区、植木町の柑橘類と野菜、南区川尻のお酒、天草市の魚と鶏です。道の駅や直売所がたくさんあるので、最初は寄り道ばかり!なかなか目的地に着かず途中からは寄り道禁止にしました(笑)。

そうそう、申し遅れましたが、このご報告を書いているのはMAISON DE TSUYUKIの女将であり料理人の村上千砂、同行者はシェフの花野敬子です。花野はフレンチ、私はアジアン、分野こそ違っても良い食材に対する情熱は一緒です。

 

 

 

ワタもおいしいグレープフルーツなんて!

最初に訪ねたのは熊本市中心部から約30分の植木町。田畑やビニールハウスが連なりテンションがあがります。植木町はスイカの名産地で、レストランでも秋スイカをサラダにしました。うかがったのはグレープフルーツなど柑橘を作られる農家さん。「食べてみてください。ワタもおいしいんです」と、野菜ソムリエでもある宮本好美さん。確かに!無農薬なので皮も食材として使え、ワタもおいしいので、とてもエコです。この他、いろいろな柑橘を作られていて、私がタイ料理に使いたい柑橘NO,1の河内晩柑もありました。そして、先ほどのびっくりランキング2位の大長ナスにも会えました。まだ小さい方ですが、それでも大きいです。生でばりばり食べられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水がおいしい熊本市の酒蔵で新酒に出会う

焼酎をはじめ日本酒、そしてワインに至るまで、お酒もおいしい熊本。その理由のひとつが水です。熊本市は生活水道水のすべてを地下水でまかなう日本一の地下水都市なんです。その水質も良く、蛇口をひねったらミネラルウォーターと言われるほどです。うかがったのは熊本市南区、川尻にある酒蔵「瑞鷹」さん。副社長の吉村謙太郎さんの後は地下水の井戸で「これが大切」とおっしゃってました。ちょうど新酒の発表時だったので試飲させていただくと、なんともフレッシュで、みずみずしく、ハツラツとした、まさに出来立てそのものの香り。いくらでも飲めそうで、ちょっと怖いくらい(笑)。料理としては、軽い前菜にぴったりあいそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

リンク https://www.zuiyo.co.jp/

 

さすが、天草!シェフも興奮

熊本市内から天草は車で2時間、途中で天草五橋を通り、道ばたの看板は「車エビ」「あわび」「ウニ」と、高級食材のオンパレードになり、脇見運転しないようにするのが必死。助手席の花野も興奮気味で「ねえ~あれ見て!」って運転しているから見られないんですけど・・。さて、天草市で最初に行ったのは、もちろん漁港です。特別に競りをご案内いただきました。いや~すごい。なにがすごいって魚種の豊富さ。温暖化の影響か、沖縄で見るようなカラフルな魚をはじめ、巨大なヒラメ(3月にレストランで使用)、はしりのウニ、そして会いたかったコハダの成長魚、このしろもいました。ものすごい活気で、さすが天草ブランド。「全部、料理したい!」花野の興奮はしばらく続きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最高の地鶏はやはり大きかった

天草でもうひとつ会いたかったのは地鶏の天草大王(あまくさだいおう)です。11月と3月にレストランで使用しましたが、すごくおいしいんです。天草大王からとる出汁もうま味が強く、それでいてやさしい味わいです。まずはひなの鶏舎を訪ねると可愛い!じっと座っていると興味津々で近寄ってきます。そして成鶏の鶏舎に行くと、いました。で、でかい!これが天草大王!国内最大級の大きさです。「ひなはぴよぴよと鳴き、成鶏になるとコケコッコーと鳴きますが、まだぴよぴよと鳴いている段階で出荷されるところが多いですが、うちはしません」と生産者の舩田幸平さん。鶏生(こんな言葉はないけれど)のためには、せめてコケコッコーと鳴けるまで育って欲しいなと思いました。鶏たちは天草のもずくなど海藻を食べているとのこと。だからおいしのかなと話しながら鶏舎を後にしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旅のTips

私たちの旅の記録、まだまだ書きたいことはたくさんあるのですが、この辺にしておきましょう。とにかく熊本はすごいところです。いろいろな食材がありすぎて1日だけのレストランが永遠にできそうです。今回は行っていない阿蘇からもあか牛やジャージー乳などが届きました。またいつか、訪ねてみたいと思います。

最後に、3つだけ、旅の付録です。

 

世界文化遺産「三角西港」

熊本市から天草に行く途中にあります。明治期の港が完全な形で残っているのは、今は日本でここだけだそうで、のんびり糸を垂れる釣り人もいました。

 

 

道の駅有明リップルランド

天草の有明町はタコが名産なので、このあたりは「タコ街道」とも呼ばれています。目の前にはビーチがあり、撮影スポット多し!映えポイントたくさんあります。温泉もありますよ。

 

 

食通たちをも唸らせる創作寿司

ミシュラン1つ星、「奴寿司」の予約が取れたら天草に行くというグルメの言葉通り、感動でした。醤油を使わず、梅塩やうに塩など計算された味に参りました。

 

 

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